飲食店の内装塗装を東京で頼むときの見積もり相場や落とし穴を現場目線で徹底解説!完全ガイド
東京で10坪前後の飲食店を出そうとしている方が、内装塗装の見積もりで真っ先に失っているのは「本来いらなかったはずの追加費用」と「オープン時期」です。天井や壁のEP塗装が1平方メートルいくら、床のエポキシ塗装がいくらという数字だけでは、あなたの店にとって高いのか安いのかは判断できません。同じ金額でも、下地補修や養生、塗り回数、夜間工事の有無で、仕上がりと持ちの差は別物になるからです。
本記事では、飲食店の内装塗装が住宅とまったく違う理由を整理したうえで、天井・壁・床・木部ごとの相場を現場感覚で解説します。そのうえで、一式○○万円の見積もりの内訳をどう読み解くか、居抜きとスケルトンでどこまでボリュームと予算が変わるか、失敗事例を交えながら具体的に示します。さらに、シャビー加工やスタッコ仕上げなどの特殊塗装を、アクセント壁に絞って写真映えとコストを両立させる考え方、東京で飲食店内装塗装を依頼する際の業者選びと相見積もりの基準、見積もり相談前に準備すべき情報まで一気通貫で整理しました。この記事を読み終えるころには、「どこをどこまで塗り、誰にいくらで頼むか」を自信を持って決められるはずです。
まず前提をそろえよう!飲食店の内装塗装が東京で高くも安くもなる理由
同じ10坪でも「思ったより安く済んだ店」と「見積もりが倍になった店」が生まれるのは、たいてい塗装の前提条件を読み違えているからです。家のリビングを塗る感覚で考えると、財布が一気に苦しくなります。
飲食店の内装塗装が住宅とまったく違う3つのポイント
飲食店ならではの違いは、ざっくりこの3つです。
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油・煙・アルコール・匂いへの耐性が必須
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保健所・テナント管理会社のルール
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営業スケジュールとの両立
それぞれもう少し踏み込みます。
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汚れ・匂いにどこまで耐えられるか
- 厨房周りは油ミストが常に舞い、通常の内装用塗料だと半年〜1年で黄ばみやベタつきが出ます。
- 客席も、赤ワインの飛び散りや料理の匂いが壁や天井に染み込みます。防汚性や防カビ性をどこまで上げるかで、材料単価と塗り回数が変わります。
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ルールに縛られる工事時間
- テナントビルでは「騒音作業は18時まで」「養生範囲は共用部まで必須」などの決まりがあり、夜間工事や追加養生が発生すると、人件費と日数が一気に増えます。
- 特に東京の繁華街では、近隣クレームを避けるために夜間割増をかけざるを得ない現場も珍しくありません。
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開業スケジュールのプレッシャー
- オープン日がずれると家賃だけが出ていきます。塗装は工事終盤に入るため、前工程が少しでも遅れると「夜間で塗り切るしかない」状況になりがちです。
- その結果、職人を増員して対応するため、当初の見積もりより高くなるケースを多く見てきました。
この3つのバランスをどう取るかが、見積もりが「高くも安くもなる」最大の分かれ目です。
居抜きかスケルトンか、既存店の塗り替えかで何が変わる?
同じ面積でも、物件の状態ごとに塗装のボリュームはまったく違います。
| 物件状態 | 特徴的な作業 | 費用がブレやすいポイント |
|---|---|---|
| 居抜き | 既存壁・天井の上から塗装 | 下地の汚れ・臭い・ヒビの程度 |
| スケルトン | むき出しコンクリートやボードから仕上げ | 下地調整の量、デザイン仕上げの有無 |
| 既存店の塗り替え | 営業しながら部分的に塗装 | 養生手間、夜間作業、狭い中での工程分割 |
居抜きで多いのが「塗るだけなら安いですよ」と言われたのに、着工して天井裏や壁内のカビ・雨染みが見つかり、追加の下地補修が発生するパターンです。特に、エアコン周りや窓際、既存のダクト付近は要注意で、事前調査でどこまで確認してくれるかで、追加費用のリスクはかなり変わります。
スケルトンは一見シンプルですが、コンクリート現しにするのか、ボードを貼って塗るのか、躯体のムラをどこまで許容するのかで、材料と手間が大きく動きます。現場経験のある業者ほど、このあたりを早めに言語化してくれます。
既存店の塗り替えは、養生と工程調整がキモです。営業しながらの工事では、1日で塗れる面積が半分以下になることもあり、その分だけ日数と人件費が積み上がります。
10坪のバルと50坪のレストランで予算の組み方はこう変わる
面積が違うと、単純に「5倍の金額」にはなりません。工事の組み立てが変わるからです。
| 店舗イメージ | 面積の目安 | 予算の考え方のポイント |
|---|---|---|
| 10坪前後のバル | 30㎡前後 | 客席の見える面の質感重視、厨房は最低限の機能性 |
| 50坪のレストラン | 160㎡前後 | ゾーンごとにグレードを変える、バックヤードは割り切る |
10坪クラスでは、「写真に映る壁」と「カウンターまわり」に集中投資するのがおすすめです。天井とバックヤードはシンプルな仕上げにして、アクセント壁にだけシャビー加工やスタッコ仕上げを入れるだけでも、体感としては十分非日常感が出ます。
一方、50坪クラスになると、すべてを高グレード塗料と特殊仕上げで統一すると、予算が一気に跳ね上がります。現場では次のような考え方で線引きをするケースが多いです。
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エントランス〜メイン客席:意匠性重視の塗装
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個室・半個室:中程度のグレード、照明で演出
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厨房・バックヤード:清掃性と耐久性優先、デザインは割り切り
東京で内装塗装の見積もりを取るときは、「どこを見せ場にするか」「どこは割り切るか」を最初に決めておくと、10坪でも50坪でもブレない予算組みがしやすくなります。現場を多く見てきた立場から言えば、この優先順位が明確なオーナーほど、結果的にコストもデザインも満足度が高くなっています。
東京の飲食店における内装塗装費用相場が気になる方必見!天井・壁・床・木部ごとの単価をリアル解説
「坪単価○万円」と聞いても、実際にどこにいくらかかっているのかが分からないと、見積書を見てもモヤモヤが残ります。ここでは天井・壁・床・木部ごとに、東京の店舗現場で実際に動いている単価感と、プロが必ずチェックするポイントを整理します。
塗装費用は、塗る面積×㎡単価+下地補修や養生などの付帯作業で決まります。まずは部位別のざっくり感覚をつかんでおくと、相見積もりの比較が一気にラクになります。
天井や壁のEP塗装はいくらが妥当?よくある平米単価とポイント
店舗の内装で一番面積が大きいのが天井と壁です。ここをどう設計するかで、空間の印象もコストも大きく変わります。
天井・壁 EP/AEP塗装の目安
| 内容 | ㎡単価イメージ | 価格が上がる要因 |
|---|---|---|
| 白系のEP塗装 標準仕様 | 1500〜2500円程度 | 下地補修少なめ 壁の傷が少ない |
| 色付きEP塗装 2〜3回塗り | 2000〜3500円程度 | 色替え 濃色 別色の重ね塗り |
| 下地補修多めのケース | +300〜1000円 | ひび割れ パテ処理 カビ補修 |
同じ「EP塗装」でも、以下で平米単価が大きく変わります。
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下地補修の量
居抜き物件でビス穴や棚跡が多いと、パテ処理の工程が増えて単価が上がります。表面だけなら数百円アップですが、雨染みやカビが絡むと別途補修工事になることもあります。
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色替えの有無
濃い色から白への色替えは、2回では透けることが多く、3回以上の塗り回数が必要になります。見積に「2回塗り」「3回塗り」と回数が書かれているかは必ず確認したいポイントです。
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天井の高さと作業環境
高天井で足場が必要な場合や、梁だらけの店舗の場合、同じ面積でも作業時間が増えます。高い見積になっていても、図面と照らし合わせると納得できるケースが多い部分です。
厨房と客席の床で違う、防塵塗装やエポキシ塗装の選び方
床は「見た目」よりも「耐久性」と「掃除のしやすさ」が命です。特に東京の飲食店は人通りが多く、油汚れも激しいため、床材と塗装の選定を間違えると半年で後悔します。
床塗装の代表的な仕様と単価感
| 場所 | 仕上げ種類 | ㎡単価イメージ | 向いている店舗イメージ |
|---|---|---|---|
| 厨房床 | エポキシ樹脂塗装 | 3500〜6500円程度 | 油が多い厨房 水洗い清掃が多い |
| 厨房床 | 防滑+エポキシ | +500〜1500円 | 水や油で滑りやすい環境 |
| 客席床 | 防塵塗装 | 3500〜5000円程度 | 倉庫感のあるバル シンプルな空間 |
| 客席床 | クリア塗装+木床等 | 3000〜6000円程度 | カフェ バル ナチュラル系 |
押さえたいポイントは3つです。
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厨房は「水と油」にどこまで耐えるかで仕様が決まる
グリストラップ周りやフライヤー前は特に劣化が早く、ここだけエポキシの厚膜仕様にする、という設計も有効です。全てをハイスペックにするより、負荷の高いラインを絞るとコストを抑えられます。 -
客席は「清掃方法」と「雰囲気」のバランス
モルタル床に防塵塗装をしてインダストリアルなバルに仕上げるケースもあれば、木床にクリア塗装をして温かみを出す店舗もあります。毎日のモップ掛けか、週1回の洗浄機かといった清掃方法まで決めてから選ぶと、後のトラブルが減ります。 -
夜間施工かどうかで工期と費用が変わる
ビル内テナントで「音出しは22時以降のみ」といった制限がある場合、1日の作業時間が短くなり、結果として日数が増えます。㎡単価だけでなく、工期とビルのルールも一緒に確認しておくと安心です。
カウンターや木部塗装の単価とツヤ・汚れにくさの話題
カウンター、造作棚、建具などの木部は、お客様の視線が集中する「顔」の部分です。同じ木部塗装でも、ツヤと塗料グレードの選び方で、手触りとメンテナンス性が大きく変わります。
木部塗装の目安と特徴
| 内容 | ㎡単価イメージ | 特徴・向き不向き |
|---|---|---|
| 着色ステイン+クリア塗装 | 2000〜4000円程度 | 木目を生かす バルやカフェ向き |
| ウレタンクリア塗装 | 2500〜4500円程度 | 耐汚染性高め グラス跡が付きにくい |
| つや消し仕上げ | 同上〜やや高め | 高級感は出るが、汚れはやや目立ちやすい |
| オイル仕上げ | 1500〜3000円程度 | 自然な質感 こまめなメンテ前提 |
カウンター周りでよくある失敗が、「見た目優先でつや消しやオイルを選んだ結果、半年で輪染みだらけ」というケースです。グラスやお皿を直接置くバルのカウンターであれば、つやを少し残したウレタンクリア仕上げを選んだ方が、清掃性と耐久性のバランスが取りやすくなります。
一度だけ、自分が入った現場で「つや消し指定だったカウンターを、打ち合わせの上で7分ツヤに変更した」ことがあります。オープンから1年後に伺った際、常連さんが多い店にもかかわらず、輪染みがほとんどなく、オーナーの方が「最初に相談しておいて良かった」と話していたのが印象的でした。見た目とメンテナンスのバランスを現場でどう設計するかが、木部塗装では特に重要です。
木部は面積がそこまで大きくないことが多いため、店の印象を決めるカウンターと入口周りだけグレードを上げるという考え方も有効です。逆にバックヤードの棚まで高級仕様にしてしまうと、コストばかり膨らんでしまいます。
ここまでの単価感を押さえておくと、見積書の「一式」表記を見たときに、頭の中でざっくり内訳をイメージできるようになります。天井・壁・床・木部、それぞれの役割と費用感を理解したうえで、どこに予算をかけ、どこを標準仕様で抑えるかを決めていくことが、東京での店舗づくりを成功させる近道になります。
見積もりで失敗しないための飲食店内装塗装!一式○○万円の内訳を見破るコツ
「一式でこれくらいです」と言われた瞬間、その見積書は財布に穴を開ける爆弾にも、頼れるコスト計画表にもなります。東京で店舗の内装工事を見てきた立場から、どこをどう見れば“危ない一式”を見抜けるかを整理します。
要注意な見積書の典型例とプロがチェックすべき3つの項目
現場でよく見る「失敗しやすい見積書」のパターンは、ざっくり分けて次の3つです。
- 塗装工事一式としか書かれていない
- 平米数が書かれていない、もしくは不自然に少ない
- 材料名が「高級塗料」「特殊塗装」などあいまい
まずは、最低限この3点を確認してください。
| チェック項目 | 見るポイント | 危険サイン |
|---|---|---|
| 内訳 | 天井・壁・床・木部など部位別か | すべて「内装塗装一式」でまとめられている |
| 数量 | ㎡・m・枚数など明確な数量があるか | 坪数だけ、または数量ゼロ |
| 材料 | 塗料の種類・メーカー・回数 | 「高耐久塗料」「おまかせ」など抽象的 |
プロが最初に見るのもこの3点です。ここが曖昧な見積もりは、工事が始まってから「ここは別途」「追加が必要でした」となりやすく、店舗オーナーの計画を一気に崩します。
下地補修や養生・塗り回数が抜けている見積もりで起こるトラブル
費用を抑えたいオーナーほど、見落としやすいのが「見えない作業」です。下地補修や養生、塗り回数が数字に出ていない見積もりは、短期的には安く見えても、半年後のクレーム対応で高くつきます。
よくあるトラブルを整理すると次の通りです。
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下地補修が不足
- 既存クロスの上からそのまま塗装して、数カ月で継ぎ目が浮く
- 居抜きの天井裏の雨染みを放置して、シミが再発しクレームに直結
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養生が甘い
- 厨房設備や照明器具に塗料ミストが付き、引き渡し後に清掃費が発生
- 隣のテナントの床やガラスを汚し、ビル側とのトラブルに発展
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塗り回数が不足
- 1回塗りで終わらせて、色ムラや透けが残る
- 油汚れの多い客席で、わずか1年で手垢や油ジミが落ちなくなる
相場の単価が同じように見えても、下地補修と養生をきちんと入れている会社と、省いている会社では「耐久年数」と「店の清潔感」がまったく違います。
見積書では、次のキーワードがきちんと行ごとに書かれているかを確認してください。
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下地処理(ケレン・パテ処理・シーラー塗布など)
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養生(床・什器・厨房機器・照明)
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塗り回数(下塗り・中塗り・上塗りの3工程かどうか)
これらがまとめて「含む」とだけ書かれている場合は、工事内容を口頭でなく書面で明確にしてもらうことが、トラブル防止の近道です。
夜間工事や休日工事の割増はどこまで許容できるか検証
東京の店舗は、ビルの管理ルールや近隣への騒音配慮から、夜間や休日しか工事ができないケースが少なくありません。その際、多くの施工会社が割増料金を設定しますが、「どこまでなら妥当か」が分からず悩む方が多いです。
割増の考え方は、次の3つの観点で整理すると判断しやすくなります。
| 観点 | 確認すること | 妥当性の目安 |
|---|---|---|
| 割増率 | 通常単価に対する倍率 | 夜間1.25〜1.5倍程度か |
| 対象作業 | すべての作業か、一部作業か | 騒音作業のみ割増など細分されているか |
| 工期調整 | 日中作業との組み合わせ提案があるか | 「全日夜間」の一択提案は要相談 |
例えば、騒音の出るケレンや下地補修を日中に、臭いの少ない仕上げ塗装を夜間に回すだけでも、割増総額は大きく変わります。現場管理に慣れた会社であれば、テナントビル側の管理時間と照明・エレベーター制限を踏まえ、工期とコストのバランスが取れたスケジュールを一緒に組んでくれます。
見積もり段階で、次の点を具体的に質問しておくと安心です。
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夜間・休日割増の対象時間帯と条件
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割増を抑えるために、日中に回せる工程がないか
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同じ工期で、通常時間帯中心のパターンとの比較見積もりが出せるか
このやり取りをきちんとしてくれる施工会社は、現場管理やリスク説明も丁寧な傾向があります。費用だけでなく、説明の「具体さ」も業者選定の重要な判断材料になります。
居抜き物件とスケルトン物件でここまで違う!飲食店内装塗装のボリュームや予算の真実
「同じ10坪でも、前の店の状態次第で塗装費が倍変わる」──現場ではよくある話です。物件のタイプごとの“お金のかかり方”を知らないと、見積もりを見ても妥当かどうか判断できません。この章では、居抜き・スケルトン・リニューアルの3パターンを、リアルな工事ボリュームで整理していきます。
居抜きで塗るだけと思ったら追加費用が膨れたケースに学ぶ
居抜きは「安く早く開業できそう」と期待されますが、塗装だけは落とし穴が多いです。現場でよくあるのが、見た目はきれいでも、天井裏や壁の中に問題を抱えているパターンです。
代表的な追加費用の発生ポイントをまとめると、次のようになります。
| 追加になりやすい内容 | 原因の例 | 影響しやすい部位 |
|---|---|---|
| カビ・雨染み部分の下地補修 | 上階テナントの水漏れ、結露 | 天井・壁 |
| 古いビニールクロスの剥がし作業 | 前店舗が簡易リフォームを繰り返し | 壁全面 |
| 厨房周りの油汚れ除去 | 長年の営業での蓄積 | 天井・壁・ダクト周り |
| 見えないクラック(ひび)補修 | 既存の振動・構造のクセ | カウンター周り・柱 |
特に注意したいのは「既存の上からそのまま塗る」前提で見積もりを取っているケースです。下地調査をせずに契約してしまうと、着工後にカビや雨染みが見つかり、工期もコストも一気に膨らみます。
避けるコツはシンプルです。
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現地調査のとき、天井点検口を必ず開けてもらう
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厨房の壁・床は、油分除去の作業内容を見積もりに「作業名」として明記してもらう
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「一式」だけでなく、補修の㎡数・単価を出してもらう
ここまで書いてくれる施工会社は、下地を見る目がある可能性が高く、トラブルも起こりにくいです。
スケルトンから作る飲食店で塗装費を賢く抑える優先順位
スケルトンは「全部新品」な分だけ、塗装範囲も広く、ボリュームは最大になります。その一方で、設計やデザインの段階からコントロールできるので、優先順位をつければコスト調整がしやすいのも事実です。
スケルトンでよく提案する優先順位は次の通りです。
- 天井・壁の下地処理と基本塗装
- 厨房床の防塵・防滑・防油性能の確保
- カウンター・ドアなど手が触れる木部の塗装品質アップ
- 客席フロアのデザイン塗装やアクセント壁
とくに1と2を削ると、半年〜1年で剥がれや汚れが一気に目立ち、クレームや再工事で結果的に高くつきます。逆に、4のデザイン要素は「一面だけグレードを上げる」「客席から見える範囲だけ特殊塗装にする」など、ピンポイント投資が可能です。
| 優先度 | 部位 | 重視ポイント | コスト調整のしやすさ |
|---|---|---|---|
| 高 | 天井・壁下地 | 剥がれ防止・防カビ | ほぼ調整不可 |
| 高 | 厨房床 | 安全性・掃除のしやすさ | 仕様次第でやや可 |
| 中 | カウンター木部 | 手触り・耐汚染性 | 仕上げグレードで可 |
| 低 | アクセント壁など | 写真映え・世界観 | 範囲・仕様で大きく可 |
設計段階から塗装会社と打ち合わせできると、「この素材なら塗装しなくても雰囲気が出る」「ここは最初から塗装前提で組んだ方が安い」などのアドバイスが得やすく、総額コストの削減につながります。
既存店のリニューアルで最低限ここは塗り替えたい絶対ポイント
既存店のリフォームは、予算を絞りながら印象を変える戦いです。全塗装が理想でも、実際には「ここだけ押さえれば見違える」というポイントがあります。
リニューアルで優先したい部位は、現場目線で整理すると次の3つです。
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入り口周りの壁・天井
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カウンターとバックバー周り
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お客様の視線が集中する正面の1面の壁
理由は単純で、「最初の3秒」と「写真に写る範囲」を押さえると、店の評価が一段上がるからです。逆に、客席の足元やトイレ奥の天井など、視線が行きにくい場所は、汚れがひどくなければクリーニングや部分補修で済ませる選択肢もあります。
| 店舗状態 | 優先したい塗り替え範囲 | 効果 |
|---|---|---|
| 売上は維持したい | 入口・カウンター・正面1面の壁 | 第一印象アップ |
| 客層を変えたい | 客席の壁色変更+アクセント壁追加 | コンセプト変更の体感向上 |
| 短期改装したい | 汚れのひどい天井・壁の部分塗り替え | 清潔感の回復 |
現場で多くの店舗に関わってきた感覚として、坪数が小さいバルやカフェほど「どこを塗るか」の選定で印象が大きく変わります。塗装会社に見積もりを依頼するときは、単に「予算はこのくらいです」と伝えるだけでなく、「入口とカウンターは優先したい」「この壁は写真映えさせたい」といった優先順位も一緒に共有しておくと、予算内で最も効果の出る提案を受けやすくなります。
失敗事例からわかる!飲食店の内装塗装で後悔を防ぐための選択術
「塗るだけだから安く済ませたい」と考えた結果、半年後にクレームラッシュ…現場ではそんな店舗を何度も見てきました。内装の塗装は、色選びより「削った工程がどこか」で寿命も売上への影響も大きく変わります。ここでは実際に起こりがちな失敗から、どこにお金と時間をかけるべきかを整理していきます。
下地処理を削ったら半年で塗膜が浮いたトラブルの原因
一番多いのが、見積のコスト削減で「下地処理」を真っ先に削ってしまうパターンです。居抜き物件では、以前の店舗のヤニ汚れや油、湿気による膨れが表面に出ていなくても、壁の中や天井裏で進行していることがあります。
よくある流れを整理すると、次のようになります。
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契約前の現地調査で、天井裏や壁内のチェックが不十分
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見積に「下地補修」「パテ処理」の数量や単価がほとんど入っていない
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開業を急ぐあまり「今回は簡単でいいので」と依頼側が下地処理を削る
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オープンから半年〜1年で、継ぎ目や入隅から塗膜の浮き・ひび割れが発生
下地処理の有無で何が変わるかを、感覚値でまとめると次のようになります。
| 項目 | 下地処理を削った場合 | 下地処理をしっかり行った場合 |
|---|---|---|
| 初期コスト | 安く見える | 2〜3割高くなることがある |
| 1〜2年後の状態 | 剥がれ・浮き・ひびが出やすい | 大きな補修はほぼ不要 |
| トータルコスト | 補修で結果的に高くつきやすい | 工期・費用ともに安定しやすい |
| クレームリスク | 高い | 低い |
「工期を1日伸ばしてでも、初回で下地をやり切る」ことが、結局はオーナーの手残りを守る近道になります。
匂いや汚れ対策を軽視してお客様のクレームになった話
飲食店で忘れがちなのが、匂いと汚れに対する塗料選定です。特に東京の繁華街では、狭い客席にお客様が密集し、壁や天井に油や煙が毎日少しずつ蓄積していきます。
現場で実際にあったのが、次のようなケースです。
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デザイン優先でマットな白の壁を採用
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防カビ・防汚機能のない一般的な内装用塗料を使用
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半年ほどで、厨房近くやエアコン周りが黄ばんでベタつき始める
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お客様から「なんとなく匂いがこもっている」「壁がベタつく」と指摘
この手のクレームは、口コミサイトやSNSに書かれやすく、集客に直結します。防汚・防カビ塗料は平米単価がやや上がりますが、清掃性が高いため、日々の拭き掃除の時間と人件費を抑えやすくなります。
匂い・汚れ対策で事前に確認したいポイントは次の3つです。
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厨房周りと客席周りで、塗料のグレードを分けているか
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換気計画と一緒に、天井の仕上げを検討しているか
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清掃スタッフが「どの程度の頻度で」「何を使って」掃除する想定か
このあたりを設計段階から業者と共有しておくと、見積の段階で適切な材料提案が出やすくなります。
濃い色なら汚れが目立たないは本当?現場で目撃した実態
オーナーからよく聞くのが「濃い色にしておけば汚れが目立たないから安心」という考え方です。現場の実感として、これは半分正解で半分ハズレです。
特に気をつけたいのは、次の3点です。
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濃いグレーやネイビーは、油じみよりも「手垢のテカリ」が目立つ
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マットな濃色は、傷がつくと下地の色が線状に浮き上がる
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暗い色の天井は、ホコリが照明で逆に浮き上がって見えることがある
色選びよりも「どの質感の塗料にするか」の方が、汚れの見え方への影響が大きくなります。
おすすめの考え方を整理すると、次のようになります。
| シーン | 色の濃さ | ツヤ感 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 客席メイン壁 | 中間色〜やや濃い色 | 3〜5分ツヤ | 柔らかい印象と清掃性のバランス |
| 厨房周辺 | やや濃い色 | ツヤあり | 拭き掃除を前提に耐久性重視 |
| トイレ・手洗い | 明るめ〜中間色 | 3〜5分ツヤ | 清潔感と汚れチェックのしやすさ |
| アクセント壁 | 濃い色 | 好みで調整 | 写真映えと傷の出方を事前に確認 |
色だけで判断せず、「どの高さまでお客様の手が触れるか」「どこに照明が当たるか」を一緒に考えると、汚れの見え方は大きく変わります。
現場を見てきた立場から一つだけ強く伝えたいのは、安さ重視で削る優先順位を間違えないことです。下地処理・匂いと汚れ対策・色と質感のバランス、この3つを外さなければ、限られた予算でも十分に戦える内装になります。オーナー側がここまで整理して業者に相談できれば、見積の精度も上がり、着工後の追加費用もぐっと減らせます。
特殊塗装を制す者が写真映え店舗を制す!シャビー加工やスタッコ仕上げの賢い取り入れ方
写真映えする店舗は、照明や家具だけでなく「壁の質感」で差がつきます。シャビー加工やスタッコ仕上げは、内装デザインを一段引き上げる強力な武器ですが、使い方を誤るとコストだけ上がって集客効果は薄くなります。現場で施工している立場から、費用と効果のバランスが取れた取り入れ方をお伝えします。
シャビー加工やスタッコ仕上げも“やり過ぎない”方が集客アップに直結
シャビー加工もスタッコ仕上げも、店舗全体に広げすぎると「うるさい空間」になり、お客様が落ち着けません。特に10〜20坪の飲食店では、質感の強い壁は面積を絞る方が写真映えも回転率も良くなります。
特殊塗装を検討するとき、まず押さえたいポイントは次の通りです。
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面積は「店内の2〜3割」を目安にする
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席からの見え方を優先し、入口からのインパクトは照明と組み合わせて演出する
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厨房まわりは清掃性や耐久性を重視し、一般塗装を基本にする
シャビー加工やスタッコは、通常のEP塗装より施工工程が多く、材料費・作業費ともにコストが上がります。ところが、オーナー側からは「一式」としか見積に書かれておらず、どの面にどれだけ掛かっているか見えないケースがよくあります。面積を絞り込み、どの壁を特殊仕上げにするかを図面上で指定するだけでも、見積のブレと無駄な出費をかなり抑えられます。
アクセント壁とカウンターまわり、どちらへ投資すれば効果絶大?
限られた予算で最大の集客効果を狙うなら、「どこにお金を乗せるか」をはっきり決めることが重要です。実務で感じる優先順位は次のイメージです。
| 投資ポイント | 写真映え効果 | 来店体験への影響 | コメント |
|---|---|---|---|
| 客席側アクセント壁 | 非常に高い | 中〜高 | SNS投稿の主役になりやすい |
| カウンター正面・腰壁 | 高い | 非常に高い | 会話中ずっと目に入る |
| 入口周り・サイン背面 | 中 | 高い | 初見の印象を決める |
| 厨房側壁・バックヤード | 低い | 中 | 清掃性重視で一般塗装推奨 |
10坪前後のバルであれば、客席側の1面をアクセント壁にし、カウンター正面はやや控えめなテクスチャでまとめる構成がコストパフォーマンスに優れます。理由はシンプルで、スマホで撮られるのは「座っている人の後ろの壁」が圧倒的に多いからです。
一方、カウンターが主役のバーや寿司店などでは、カウンター正面のスタッコや左官風仕上げに予算を寄せた方が、滞在中の満足度が大きく変わります。このあたりは業種やコンセプト、客単価とのバランスを見ながら、設計・施工会社と具体的に相談すると良い部分です。
一般塗装と特殊塗装の組み合わせで予算内に世界観を再現せよ
特殊塗装をうまく使う現場ほど、実は「普通の塗装」との組み合わせが緻密です。世界観を崩さずコストを抑える基本パターンを整理すると、次のようになります。
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天井・大部分の壁
→ EP塗装やAEP塗装でマットに仕上げ、色数を抑える
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写真に映るメイン壁
→ シャビー加工やスタッコ仕上げで質感を強調
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木部(カウンター・棚)
→ クリア塗装や着色塗装で木目を活かし、照明の反射をコントロール
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床
→ 防塵塗装や長尺シートで清掃性を優先しつつ、壁とのコントラストを意識
この組み合わせを最初の見積段階から決めておくと、「あとから全部シャビーに変えたくなる」という危険なパターンを防げます。途中での仕様変更は、材料の再手配や職人の段取り変更につながり、見積よりコストが膨らむ原因になりがちです。
現場でよくあるのは、オープン直前にオーナーが仕上がりを見て「もう少しインパクトが欲しい」と感じ、広い面積を追加で特殊仕上げに変更するケースです。こうした事態を避けるために、事前に小さめの試し塗りサンプルを作り、照明を当てた状態で確認することを強くおすすめします。
一度だけ、試し塗りをせずに進めた結果、照明計画との相性が悪く、せっかくのスタッコの陰影がほとんど見えなくなった現場を経験しました。そこからは、「質感の強い壁ほど、照明とセットで検証する」というルールを徹底しています。
予算に限りがあっても、面積の絞り込みと仕上げの組み合わせ方次第で、東京の競合店舗と比べても見劣りしない空間は十分に実現できます。大切なのは、見積を取る前に「どこに世界観を集中させるか」を自分の中で言語化しておくことです。
飲食店内装塗装を東京で依頼するなら!業者選びの鉄板チェックリスト
「どの会社も“実績豊富・見積無料”と言うけれど、結局どこに頼めばいいのか分からない…」
現場でオーナーのそんな声を聞かない週はありません。価格の比較だけで選ぶと、工事中やオープン後にツケが返ってきます。ここでは、東京で店舗の内装塗装を任せる相手を見極めるための“現場目線のチェックポイント”だけを絞り込んでお伝えします。
飲食店の実績と商業施設現場経験の見極め方
同じ内装塗装でも、住宅と店舗では現場の難易度がまったく違います。
選ぶべき会社かどうかは、次の3点を確認すると判断しやすくなります。
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飲食店・美容系・物販など、商業施設の施工事例が具体的に載っているか
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厨房周りや設備との取り合いなど、写真と一緒に工事内容が説明されているか
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「居抜き」「スケルトン」「リニューアル」それぞれの工期や費用感に触れているか
特に、複合ビルや商業施設内の現場経験がある会社は、テナントルール・夜間作業・搬入経路の制限といった制約への対応力があります。東京の中心エリアではこの対応力が工期とコストに直結します。
実績ページを眺めるときは、「おしゃれなデザインかどうか」よりも、
どんな業種の店舗で、どんな制約の中で、どう工事を納めたかに注目してみてください。
自社職人かよりも大切な現場管理や下地を見る目の重要性
自社職人か協力会社かは、実はそこまで決定打になりません。現場で問題になるのは、次の2点です。
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下地の状態をどこまで読み取れるか
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図面にない“現場のズレ”をどう管理できるか
現場管理力を見抜くときは、このあたりを質問してみてください。
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「下地調査はどのタイミングで、どこまでやりますか?」
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「着工後にカビやひび割れが見つかった場合の対応フローを教えてください」
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「塗装前の養生と下地処理に、全体の作業時間のどれくらいを割きますか?」
回答の中に、パテ処理・シーラー・含水率・養生範囲・乾燥時間といった具体的な言葉が自然に出てくるかがポイントです。
実際に、ある店舗では「塗るだけなら2日で終わります」という安い見積で進めた結果、半年後に天井の塗膜が一斉にはがれ、営業を止めてやり直しになった例があります。原因は、前テナント時代の雨染みとカビを見抜けなかったことでした。
塗る作業より、“塗る前”をどこまで見るかが、売上と信用を守る最大の保険になります。
相見積もり3社を比較するときに価格以外で違いが出るポイント
相見積もりを3社取ったとき、価格だけで選ぶと失敗しやすくなります。比較するときは、下の表のように「内訳」と「条件」を一覧にしてみてください。
| 比較項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 見積金額(税込) | |||
| 下地補修の記載 | 有無・範囲 | 有無・範囲 | 有無・範囲 |
| 養生費の扱い | 明記/一式/記載なし | ||
| 塗り回数 | 1回/2回以上 | ||
| 夜間・休日割増 | 率・条件 | ||
| 工期 | 日数・作業時間帯 | ||
| 担当窓口 | 現場を知る人かどうか |
特にチェックしておきたいのは次のポイントです。
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「一式」だけで終わっていないか
→平米数、塗料の種類、塗り回数が書かれている会社ほど、現場でブレにくくなります。
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夜間工事や営業しながらの工事の条件が明記されているか
→東京の雑居ビルでは、入退館時間や騒音制限で実質作業時間が短くなりがちです。
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追加費用が発生する条件が具体的に書かれているか
→「下地不良が見つかった場合」「設備位置が変更になった場合」などの記載があるかどうかで、後のトラブル確率が変わります。
実務では、最安値の見積よりも、追加が出る条件と上限イメージまで説明してくれる会社のほうが、最終的な支払総額が読みやすくなるケースが多いです。
工事費は単なる支出ではなく、これから何年もお客様を迎える「店舗の顔」をつくる投資です。価格表だけでなく、現場の質問にどこまで具体的に答えてくれるかを、じっくり比較してみてください。
見積もり相談の前に必見!話が早くなり予算ブレ防止できる準備術
職人の側から正直に言うと「準備が整っているオーナーさんほど、工事も費用もいい着地をします」。同じ10坪でも、情報が揃っている店舗とそうでない店舗では、見積の精度も工期の読みもまったく変わります。東京のテナントは家賃も高く、内装の判断ミスがそのまま財布に直撃しますので、相談前のひと手間で最大限リターンを取りにいきましょう。
図面・写真・コンセプトシートで塗装範囲やイメージを即具体化
最初の打ち合わせで、この3点が揃っていると話が一気に進みます。
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図面
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現場写真
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コンセプトシート(イメージ共有用メモ)
それぞれの役割は次の通りです。
| 資料 | 内容・ポイント | 現場側のメリット |
|---|---|---|
| 図面(平面・展開) | 坪数、天井高さ、壁の長さ、厨房位置、設備の位置など | 正確な数量拾いができ、相場からブレない |
| 現場写真 | 天井・壁・床・カウンター・既存設備の状態がわかる | 下地補修の要否を早期判断しやすい |
| コンセプトシート | 参考画像・カラーイメージ・客層・単価帯・店のストーリー | デザインと塗料選定の方向性が定まる |
図面がなくても相談は可能ですが、居抜き物件やスケルトンのリノベーションでは、オーナー側で簡単なスケッチでも良いので寸法を入れておくと、東京エリアの複数業者との比較が格段にしやすくなります。写真は日中の明るい時間帯に、壁・天井・床・設備をそれぞれアップと引きで撮影しておくと、施工会社が下地や汚れの程度をイメージしやすく、余計な「安全マージンの上乗せ」を減らせます。
いつ・どこを・どこまで塗りたいか整理できるチェックリスト
見積のブレは「範囲のあいまいさ」から生まれます。次の項目を埋めてから相談すると、同じ条件で工事価格を比較しやすくなります。
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店舗情報
- エリア:例)東京・新宿
- 延床:例)10坪、天井高2.8m
- 物件状態:居抜き / スケルトン / 既存店リニューアル
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塗りたい場所(○を付ける)
- 天井:客席 / 厨房 / トイレ・バックヤード
- 壁:客席全体 / 一部アクセント / 厨房周り
- 床:客席 / 厨房 / 入口まわり
- 木部:カウンター / テーブル / 建具・ドア
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仕上げイメージ
- デザイン重視:シャビー加工・スタッコなどをポイント使い
- メンテナンス重視:汚れに強い、ツヤあり・ツヤ消しの希望
- 予算重視:最低限きれいに見えるラインを優先
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スケジュール・工期
- オープン予定日
- 夜間工事希望の有無(ビル管理ルールも要確認)
ここまで整理してあると、業者側も「今回の優先順位はデザインかコストか」が見え、無駄な提案や余計なグレードアップを避けやすくなります。
メールやチャットでラクに使える見積もり依頼テンプレートを公開
最後に、実際の現場でよく使われる書き方をベースにしたテンプレートを紹介します。そのままメールやチャットに貼り付けて修正していただけます。
【件名】内装塗装工事の見積依頼(〇〇エリア・飲食店)
【本文】
〇〇区で新規オープン予定の飲食店について、内装塗装工事の見積をお願いしたくご連絡しました。
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店舗概要
・所在地:〇〇区〇〇(最寄り駅:〇〇)
・用途:バル / カフェ / 居酒屋 など
・面積:〇坪、天井高〇m
・物件状態:居抜き / スケルトン / 既存店リニューアル -
塗装希望範囲
・天井:客席全体 / 厨房 / その他(〇〇)
・壁:〇面すべて / アクセント壁のみ(〇〇側)
・床:客席 / 厨房
・木部:カウンター天板・正面 / 建具 -
仕上げイメージ・優先順位
・イメージ:例)落ち着いたマットな質感のグレー系で、汚れが目立ちにくいことを重視
・優先順位:デザイン / 予算 / 工期 のうち、〇〇を最優先 -
スケジュール
・オープン希望:〇年〇月〇日
・工事希望時期:〇月上旬~中旬
・夜間工事の可否:ビル管理規約により〇〇 -
添付資料
・図面(PDF)
・現場写真(天井・壁・床・カウンター)
・参考イメージ画像(あれば)
このレベルまで情報を出していただければ、東京のどの施工会社も「内装の相場から大きく外れない、腹落ちする見積」を出しやすくなります。現場を預かる立場からの実感として、準備の質がそのまま仕上がりとコストに跳ね返るとお伝えしておきます。
商業施設塗装現場で磨かれたプロ目線!TO・ライズ株式会社から飲食店オーナーへのメッセージ
「同じ予算なのに、なぜあの店だけ“高級感”と“清潔感”が両立して見えるのか」。現場で塗装をしていると、答えはほぼいつも塗り方と下地の見極めにあります。
ここでは、商業施設の現場で培った視点から、東京で店を構えるオーナーの方にだけ伝えたいポイントをまとめます。
高級ホテルやブランドショップ経験でわかる店の印象を決める塗装
高級ホテルやブランドショップでは、同じ「白」でも3回は色確認を行うことがあります。理由は、照明と艶で印象が激変するからです。
たとえば客席の壁でよくある失敗は次の3つです。
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艶ありを選びすぎてテカテカし、安っぽく見える
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暖色照明なのに青みの強い白を選び、料理がくすんで見える
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下地のパテ処理が甘く、光が当たるとゆがみが目立つ
商業施設の現場では、設計者と一緒に「照明角度」と「艶」のバランスを細かく調整します。飲食店でも、客席の主要な壁は次の考え方で選ぶと印象がぐっと変わります。
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メインの壁:7分艶〜半艶で、汚れは拭き取りやすく、ギラつきは抑える
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写真を撮られやすい壁:落ち着いたマット寄りで、照明を柔らかく拾う
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厨房周り:機能性優先で高耐久・高洗浄性の塗料
「どこで写真を撮られるか」から逆算して塗装を決める発想が、映える空間づくりの近道です。
シャビー加工やスタッコ仕上げを飲食店に取り入れるポイント
ラフなシャビー加工やスタッコ仕上げは、商業施設でも問い合わせが増えている表現です。ただ、店舗全体をそれで仕上げると、工事費も掃除の手間も一気に跳ね上がります。
現場でのおすすめは「一点集中型」です。
| 投資ポイント | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| アクセント壁1面 | 写真映え・ブランド感を出しやすい | 下地の歪みが出やすいので補修必須 |
| カウンター正面 | 会計時に必ず目に入る | 足元は汚れやすいので保護材も検討 |
| 個室の1面 | リピーターの満足度アップ | 照明計画とセットで考える必要あり |
シャビー加工は、削り具合やムラ感が「やり過ぎると単なる汚れ」に見えます。スタッコ仕上げも凹凸をつけすぎると、油やホコリが溜まり清掃コストが上がります。
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店全体の2〜3割程度にとどめる
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触られやすい場所は凹凸を控えめにする
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照明を当てて「影の出方」を確認してから最終決定する
この3つを押さえると、コストを抑えながら「世界観のある空間」を実現しやすくなります。
一度、商業施設でアクセント壁1面だけを特殊塗装にした店舗を担当した際、SNSの投稿写真の9割がその壁を背景にしていました。範囲は狭くても、ポイントさえ外さなければ集客への効果は十分狙えます。
東京で内装塗装の見積もりはどのタイミングで専門会社に相談するべきか
東京のテナントは、ビル管理ルールや近隣環境の制約が厳しく、相談のタイミングが遅いほど「想定外の追加費用」が出やすくなります。
おすすめのタイミングは次の通りです。
| タイミング | やること | メリット |
|---|---|---|
| 物件申込〜契約前 | 図面・現地調査を依頼 | 下地の劣化やカビの有無を早期把握 |
| レイアウト案が固まった時 | 塗装範囲と仕様の相談 | 必要な工事と不要な工事を仕分け |
| オープン希望日の1.5〜2か月前 | 最終見積と工期調整 | 夜間工事や他業種との工程調整がしやすい |
特に居抜きの場合、天井裏のカビや壁内の雨染みは、着工後に発覚しやすい要注意ポイントです。ここを事前調査で押さえておくかどうかで、工期もコストも大きく変わります。
東京エリアでは、以下の情報をまとめてから相談すると、見積もりの精度が一気に上がります。
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店舗の坪数と天井の高さ
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居抜きかスケルトンか、どの範囲を残すか
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営業しながら工事か、完全に休業できるか
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夜間工事の可否とビルの工事可能時間
この4点が整理されていると、施工会社側も「必要な職人の人数」「夜間・休日割増の有無」「工期」の計画が立てやすくなり、結果として無駄なコストの削減につながります。
商業施設の現場を多く経験してきた立場からひとつだけ強調したいのは、見積もりは価格表の比較ではなく、下地を見る目と工程管理力の比較だということです。数字だけで判断せず、「どこまで下地調査をしてくれるか」「どの工程に時間をかけるか」を遠慮なく質問してみてください。それが、数年たっても印象が落ちない店づくりへの一番の近道になります。
この記事を書いた理由
著者 – TO・ライズ株式会社
この記事は、現場でお客様と向き合ってきた当社スタッフの経験と知見をもとに、実務担当者が自ら整理して執筆しています。
東京都杉並区を拠点に、関東一円の商業施設で塗装工事をしていると、「居抜きで軽く塗るだけと思っていたのに、見積もり段階で説明が足りず、追加費用とオープン時期のズレに悩んでいる」という飲食店オーナーの声を何度も聞きます。特に東京の飲食店は、夜間工事や短工期、テナント側のルールが絡み、住宅とは比べものにならないほど条件が複雑です。下地の状態や養生範囲、塗り回数が曖昧なまま話を進めてしまい、仕上がりに納得できなかったケースもありました。
シャビー加工やスタッコ仕上げといった特殊塗装も、写真映えだけを優先すると、予算オーバーや使い勝手の悪さにつながることがあります。私たちは商業施設の現場で、デザインと耐久性、工期をどう折り合いをつけるかを日々判断しており、その考え方を飲食店オーナーの方にも事前に共有したいと感じてきました。
このガイドでは、見積もりの内訳を理解し、どこにお金をかけ、どこを抑えるかを自分で判断できるようになってほしいという思いから、現場で実際に迷いやトラブルが起きやすいポイントを、東京の飲食店内装に焦点を当ててまとめています。事前相談やお見積もりの前に読んでいただくことで、無駄な追加費用とオープン遅延を少しでも減らしていただければ幸いです。
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